SAF:代替航空燃料

飛行機を飛ばすには燃料が必要です。しかし、燃料を使用するとCO₂などの有害物質が排出します。温室効果ガスは熱を閉じ込め、地球温暖化の原因になります。SAFは通常のジェット燃料よりも優れた代替燃料で、環境への影響を抑えることができます。SAFの利点をご覧ください。

KLMオランダ航空が環境負荷を軽減するために代替航空燃料であるSAFをどのように使用しているかを解説するビデオ。SAFの製造方法、現在の使用状況、そして搭乗者がどのように支援できるかについても説明しています。

SAFとは?

SAFは持続可能な航空燃料を意味します。通常のジェット燃料よりも優れた代替燃料で、環境への影響が少ない原料を使用しています。また、航空業界の化石燃料への依存を減らすことにも役立ちます。

SAFが優れている理由は?

SAFには主に3つのメリットがあります:

  • 使用済みの食用油などの廃棄物から作られていること。
  • ライフサイクル全体を通じて、通常のジェット燃料に比べてCO₂排出量が少なくとも65%削減されること。
  • 粒子状物質や硫黄などの他の有害排出物の発生が抑えられること。

CO₂の削減は、燃料の生産から燃焼までの燃料のライフサイクル全体に基づいています。飛行中のCO₂排出量という点では、SAFは通常の燃料と変わりません。その違いは、何から作られているかにあるのです。

燃料のCO₂影響を比較するには、ライフサイクル全体を検討する必要があります。つまり、飛行中にエンジンから排出されるものだけでなく、原材料がどのように調達され、加工され、輸送されるかも意味します。植物由来の原料の場合、成長する際にそれらが空気中のCO₂を吸収することも考慮する必要があります。

当社が購入するSAFは主に使用済み食用油から作られています。これは主に植物由来の廃棄物です。この油にまつわるCO₂の影響は、その最初の用途(揚げ物)ですでに発生しています。SAFの製造、輸送、燃焼によってCO₂が排出されますが、ライフサイクル全体を通して見ると、そのCO₂ 排出量は化石燃料よりも少なくとも65%低くなります。

化石燃料を使うと、何百万年もの間地中に蓄えられていた炭素が放出されます。これにより、大気中に新たなCO₂が増えることになります。使用済みの食用油を再利用しても、CO₂が増えることはありません。これが、SAFによってCO₂の影響を抑えられるもう一つの理由です。

航空機が飛行するとCO₂排出以外でも有害な影響を及ぼします。例えば、航空機が残す白い航跡(コントレイル)は地球温暖化の一因となります。粒子状物質や硫黄などの排出物も大気の質に影響を与えます。SAFを使用した場合、これらの影響は通常の燃料よりも抑えることができます。理由は以下の通りです。

SAFは、通常のジェット燃料と同じ技術基準を満たしており、安全性は何ら変わりません。しかし、SAFは、含まれる不純物が少なくなっています。その結果、飛行中に放出される硫黄や微粒子が少なくなります。これによって空港周辺の大気の質が改善されます。また、粒子の周囲にコントレイルが形成される可能性が低くなります。

NASAの研究によると、SAFと化石ケロシンを50%ずつ混合すると、同量の100%化石ケロシンと比べてコントレイルの形成が50%〜70%少なくなります。

KLMオランダ航空が使用するSAFとは?

当社が使用するSAFは、EUによる厳しい持続可能性基準を満たすもののみです。

  • ジェット燃料と比べてCO₂排出量が(ライフサイクル全体で)65%以上削減されること
  • 食料生産と競合しないこと
  • 森林破壊に結びつかないこと

世界中で購入するすべてのSAFについて、当社はこの基準を適用しています。2024年は、当社が使用したSAFにより、ジェット燃料と比べてCO₂排出量が(ライフサイクル全体で)最大92%削減されました。

SAFを調達する際に検討しているのは、CO₂排出量に限りません。原材料の産地と、それが人々や環境に及ぼす広範な影響についても考慮します。このため、たとえば大豆やパーム油、またはその副産物から作られたSAFは使用しません。

当社が購入するSAFはすべて、次の機関による要件を満たしています。

現在のSAFの利用可能性と利用状況

現時点ではフライトは持続可能ではありません。航空の全体的な影響を軽減するのに十分なSAFがありません。SAFの市場はまだ発展途上であり、価格は変動しうる状況です。

ヨーロッパ発のフライトの場合、欧州の規制に従い、2%のSAFを追加します。

2025年は、SAFは当社の世界全体の燃料構成の約4.6%を占めましたが、これは市場環境が好調だったことも一因です。これは良い第一歩ですが、当社ではその使用をさらに増やすためにパートナーシップを構築しています。

航空券に含まれるSAFおよび追加SAF

お客様の航空券にはすでに環境サーチャージが含まれています。追加のSAFを任意でご負担いただくことが可能です。

以下で、サーチャージの仕組み、ご予約に追加SAFを加える方法、およびお客様のご協力がどのように扱われるかについてご説明します。

航空券の環境サーチャージ

2025年から、燃料供給業者は欧州の空港で少なくとも2%のSAFを供給することが義務付けられています。航空会社も、環境規制や低排出量の航空輸送への移行で、より高いコストに直面しています。そのため、お客様の航空券に環境サーチャージが含まれています。

この額は、ご利用クラスと飛行距離によって異なります。お客様の航空券の旅行情報にある「環境サーチャージ」に記載されています。他の当局による同様の規則も、航空券の金額に影響する場合があります。

任意のご寄付でSAFを追加

追加のSAFへのご協力をお選びいただけます。これは航空券に含まれる環境サーチャージとは別に加算され、SAFの購入量を増やすための支援となります。

お客様はフライング・ブルーの会員様ですか? ご寄付10ユーロまたは2,000マイルごとに1 XPを獲得いただけます。

ご予約にSAFをさらに追加

ご予約の際に追加のSAFを追加できます。ご予約済みで、さらに追加のSAFに貢献したいですか? 「お客様の予約」から行うことができます。

追加のSAFへの貢献方法

お客様のフライトとご利用クラスについて、搭乗者1人あたりに必要な燃料量を計算します。その上で、その一部(燃料使用量の30%など)について追加のSAFに貢献することをお選びいただけます。

当社は、ご貢献いただいた全額を追加のSAFの購入に使用いたします。これはヨーロッパの規制で義務付けられている2%のSAF混合量に加えて適用されます。12ヵ月以内に、SAFを空港の給油システムに追加いたします。

お客様のSAF貢献額は、以下の基準に基づいて計算しています。

  • 搭乗者1人あたりの推定燃料使用量
  • SAF料金

燃料使用量を見積もる際は、いくつかの要素を考慮に入れます。機材の種類、飛行距離、機体の重量、搭乗者数、ご利用クラスなどです。

当社は市場動向に基づいて定期的にSAF料金を調整しています。

到着地ごとのSAF料金を表示

追加のSAFに貢献いただくと、ご利用のフライトの種類に応じて搭乗者1人あたりの推定CO₂排出量が表示されます。

お客様のご貢献によりCO₂排出量をどのくらい削減できると見込んでいるかもご覧いただけます。この推定値は、CO₂計算機を使用して計算します。

ご自分のフライトの搭乗者1人当たりのCO₂排出量の推定値を確認してみましょう。「お客様の予約」またはフライトの予約時にご確認いただけます。

毎年、会計事務所KPMGが当社の計算方法を検証します。当社が計算方法を正しく適用し、国際ガイドラインを順守しているかを確認しています。この監査の詳細はKPMGのレポートに記載されています。

当社の最新方法と監査レポート:

SAFは私の便に使用されますか?

お客様のご搭乗便にどのくらいSAFが使われるかについて一概には言えません。マスバランシングと呼ばれるシステムを採用しているためです。

仕組みは以下のとおりです:

SAFを30%追加でお支払いいただくと、当社はその量を購入し、空港の燃料システムに追加します。これがご利用便に直接搭載されるわけではありません。ただし、お客様のフライトに、前の搭乗者が購入した追加のSAFが使用されている可能性があります。このように、お客様にご協力いただきながら、フライトによる平均CO₂排出量を削減していきます。

貢献した分はどうなりますか?

  • ご貢献いただいた全額を追加のSAFの購入に使用いたします。
  • このSAFは、ヨーロッパ発の便の必須に必須の2%のSAFに追加されます。
  • これはお客様のフライトを変更するものではありませんが、フライトによる平均的なCO₂排出量の削減に貢献します。

環境への影響を減らすために、さらに努力したいとお考えですか?

旅行の影響を軽減することができます。最も効果的な方法は、飛行機ではなく電車、バス、または電気自動車で(旅程の一部を)移動することです。路線によっては、KLMオランダ航空は高速鉄道サービスと提携しています。

飛行機のご利用が最善または唯一の選択肢である場合もあります。その場合、小さな選択が違いを生みます。例えば、お手荷物を減らしたり、ご自身の水筒やイヤホンをお持ちいただいたりすることが挙げられます。

自然再生プロジェクトにご貢献いただくこともできます。ご旅行の環境への影響は変わらないとしても、被害を受けた生態系の支援につながります。

自然再生について詳細はこちら

よくある質問

SAFは、使用済み食用油などの廃棄物や残留物から製造される代替航空燃料です。SAFは、そのライフサイクル全体を通して、化石燃料に比べて少なくとも65%少ないCO₂を排出します。SAFを通常のジェット燃料と混合することができます。EU規則に従い、ヨーロッパから出発する便には、少なくとも2%のSAFを追加しています。SAF をさらに活用できるようご協力をお願いいたします。

SAFは、多様な廃棄物から作られます。例:

  • 使用済み食用油
  • 一般廃棄物
  • 農業残渣

SAFは、回収したCO₂と、再生可能電力を使ってできた水素とを組み合わせて製造することもできます。SAFのこの(合成)形態はまだ開発中です。

現在、当社が使っているSAFは主に使用済み食用油から作られています。

長距離路線を飛ぶ航空機はまだ燃料が必要です。SAFは、水素機材や電動機材などの代替手段が実現するまでの間、航空機の環境負荷を軽減するのに役立ちます。 

それまで、SAFの使用を増やし続けることが重要です。そのため、より多くのSAFが低コストで利用可能になる必要があります。

フライトをご予約の際に追加のSAFにご協力いただくこともできます。ご予約済みで、さらに貢献をご希望ですか? 「お客様の予約」の「追加オプション」からしていただけます。

当社は、ご貢献いただいた全額を追加のSAFの購入に使用いたします。このSAFを、12ヵ月以内に空港の給油システムに追加いたします。これはEU規制で義務付けられている2%のSAFに加えて適用されます。

当社は飛行機利用が気候に与える影響を認識しています。だからこそ、運営の改善や刷新に努めています。このため、多額の投資と日々の選択により、排出量の削減につなげることが求められます。

そのため、当社は以下の分野への投資を続行します。

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